デイケア

デイケア・リワークで来所の方へ(デイケアの新型コロナ対策)

当院のデイケアでは新型コロナウイルス(COVID-19)対策を実施しています。

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1 デイケア棟に入る際はマスクの着用が必須となります。

2 入り口外で検温をします。37.5度以上の場合デイケア棟には入れません。

3 下記に該当する場合もデイケア棟には入れません。

(1) 37.5度以上の熱を出し、解熱から10日間以上が経過していない方。

(2)発熱や咳などの比較的軽い風邪症状が1日から3日続いている方。

(3) 下記のいずれかがある方

「強いだるさ」「息苦しさ」「のどの痛み」「咳がひどい」「下痢をしている」「食欲不振」

「味がしない」「においがしない」「最近2週間以内に海外より帰国した」

(4) 新型コロナウイルスと診断された方と最近2週間以内に会った。

 

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4    施設内での対策

入り口や各部屋には消毒薬を設置し消毒をしていただいています。

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  ←1Fホール

1階ホールの席では向かい・横の席を全てビニールシートで仕切っています。ここも以下に述べる所もビニールシートがあってもマスクを必ず着用していただいています。(飲食時除く)

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 ←リワーク室

リワーク室は1テーブル1名とし、向かい合わせや斜め後ろ背中側の席同士など利用者が振り返って会話をしたとしても飛沫を遮断できるよう2m未満の所を

ビニールシートで仕切っています。

白い背もたれで座面がグリーンのイスが座る席、赤紫色のイスは荷物置きにしています。

   ← イスを後ろへずらして

振り返って話をしてもビニールで仕切られるようになっています。赤丸のイスが振り返った時のイスの位置でその間にビニールシート(赤丸)があるようにしています。リワークの方は発言者の方を見ることが多いのでこのような配置をしています。

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 ← 精神療法室

面談などに使用する精神療法室もビニールシートで仕切っています。人数に合わせてビニールの仕切りを増設できるようにしています。

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 ← 女性休憩室

女性の休憩室、定員を3名としビニールシートで使用者同士を仕切っています。

ソファ前のビニールシートは高さ180cmであり床面まで長さがあります。

手前の木枠は幅180cmで高さが110cmです。ビニールは床面ギリギリまで垂れていて寝転がった状態でも仕切られるようになっています。

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← 男性休憩室

男性休憩室も幅180cm高さ110cmの木枠に張ったビニールシートと幅90cm高さ110cmの木枠で張ったビニールで仕切っています。木枠のビニールは床面ギリギリまで垂れていて寝転がったとしてもビニールで仕切られるようにしてあります。

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 ← 工芸室、手芸の時

工芸室:手芸をやる時の配置です。ビニールで仕切ります。

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 ← 工芸室、SSTの時

同じく工芸室SSTの時の配置です。

左隅にわずかに映っているのがホワイトボードです。ホワイトボードを囲うようにイスを配置しています。

イスの側面をビニールシートで区切っています。リーダー役のスタッフとの距離は2m未満となるのでスタッフはマスクをした上でさらにフェイスシールドを着用してSSTを実施しています。

工芸室の天井にはフックが何カ所かついており、手芸時とSST時でビニールシートを掛け替えて使えるようにしています。

 

  ← ビニールを掛け替えるための棒

平たい板の先に2~3mmのくぼみ(溝)を作り掛け替える際に使っています。

これなら掛け替えのたびに脚立やイスに登る必要もありません。

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和室での将棋です。ビニールシートを介して指します。

ビニールシートがあってもマスクを着用していただいているのはここも同じです。

開始前と終了時に手指消毒をしていただき、道具も使用後にスタッフが消毒します。

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 ← 1F和室

和室用のビニール製仕切りです。畳に寝転がっても飛沫を遮断できるよう仕切りの木枠には畳面ギリギリの位置までビニールが下がっています。

正座して座っても飛沫が飛ばないよう、木枠の高さは約120cmにしました。

仕切りは自由に配置できるようになっています。畳の部屋はテーブルやイスのある席よりも居場所の自由度の高いことに配慮しました。

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 ← フェイスシールド

席に座って実施するものはよいのですが、行事など机を取り払ってホールを広く使いたい時はビニールの仕切りもはずします。その際は飛沫防止のため

利用者、スタッフともにマスクをした上でさらにフェイスシールドを着用します。

すいかわり大会もマスク+フェイスシールド着用で実施しました(当HP内に別記事あり)。

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他にも

●デイケア棟内はマスクを必ず着用していただいています(飲食時除く)。

●窓は常時「開」の状態にしています。

●昼食の共同配膳はやめて、スタッフが盛り付け、配膳をしています。

●他にトイレやドアノブ、手すり、自動販売機のボタン等共用部分の消毒を日中と利用者帰宅後に実施。

●加えて利用者帰宅後に机、イス、ビニールシートの消毒を実施しています。

●デイケアのスタッフルームも利用者様の席と同様ビニールシートで仕切っています。

_スタッフも感染対策をこころがけるようにしております。

少しでも皆様が安心して通所できるよう引き続き対策を実施していきます。

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【ご参考】ビニールの仕切りを作成しようとお考えの施設の方に<当院の場合>

1 ビニール(透明テーブルクロス)について

1)ビニールの厚さは0.1mm

市販のテーブルクロスは0.5mm厚のものなど色々な厚さのものが売っています。

意外に重いんですね。天井ですがフックを刺しても、そもそも重い物をぶらげる材質になっていないので落ちる心配がありますね。当院ではビニールはホームセンターで売っているテーブルクロス0.1mm厚を使っています。0.1mm厚はさほど重くないので天井から下げやすいと思っています。

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2)ビニールの種類は「タフニール」

テーブルクロスも品薄だった頃はホームセンターに行っても売り切れで入荷未定の状態が続きました。したがって頻繁にホームセンターに行き、0.1mm厚テーブルクロスが入荷したらすぐに買っていました。

そのうち「タフニール」という透明度が高いシートもホームセンターで見るようになり、途中からタフニールで仕切りを作成しています。

普通のテーブルクロスよりタフニールの方が相手の顔が見やすいです(個人の感想です)。

タフニールは売っている時はしわ一つないのですが、買う際切り分けてもらうとラップのようにしわしわになります。当院は細い角材に小さい木ねじでビニールをとめているのですが角材にとめてぶらさげているとシワもそのうち延びて向こう側が見やすくなります。

お店の方の話ではタフニールは表面加工をする前のビニールシートとのことです。

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2 結束バンドを使う

これらの仕切りは全てデイケア責任者の私が作成しております。素人が作るものですし業務の合間に作ることもあるのであまりこだわってもいられません。ぶら下げるひもの長さが左右で数ミリ違ったりするとぶら下げた際少し傾いたりして平行がとれなかったりします。

またビニールはぶらさげていると伸びてきます。

そのため、ビニール側と天井側で結束バンドを使っています。ひもが少し長ければ結束バンドを絞れば短くなるので微調整がしやすいです。これは当院の用度課からアイデアをいただきました。

   ビニールに穴をあけ結束バンドを通す

のですが、ビニールが破れないよう書類用のビニールパッチを穴をあけた部分のタフニールに貼って補強しています。

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3 ビニールをとめる角材の長さ

角材はなるべく軽いものを使っています。天井からぶらさげるのに重いと落ちやすいからです。市販の売っている角材は60cm、90cm、182cmの長さが多いですが、テーブルクロスもちょうどいい具合に90cm幅か180cm幅であり、それをお好みの長さで購入できるので、ぶらさげる角材に関しては切断の手間がいりませんでした。

90cmの角材には90cm幅のタフニールをつけ、182cmの角材には180cm幅のタフニールをつければいいだけです。

さらに具合のいいことにデイケアのテーブルもよこの長さが180cmなので何から何までぴったりなのです。

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4 和室用の木枠

当院のデイケアは家庭的な雰囲気をコンセプトに建てられたので、ツーバイフォーの大きなな木造建屋です。

したがって和室の天井は和の雰囲気に合うよう板でできています。趣があって気に入っていますが、本当に薄い板なのでビニールをぶら下げるフックを刺しても抜け落ちるリスクが非常に高く、和室で天井からぶらさげるのはあきらめました。

そこで大きめの木枠を作成し、そこにビニールを張ることにしました。木材は格安のものを選び、182cmの角材からホームセンターの加工場で122cm、30cm、30cmにカットしてもらいました。1カット50円ですが、10本まとめて切ってもらえばお得ですし、デイケアで私が業務の合間に鋸で切るのは時間がもったいないと考えました(プログラムや会議も多いので)。

122cmを木枠の縦棒にし、横棒は切る必要のない90cmの角材をそのまま使用、30cmに切った木材を倒れないよう足として下部につけるだけのシンプルな構造です。組み立ては木工用ボンドと木ねじで接合しています。

当院で使っている木材はかなり軽いです。片手でひょいと持ち上げられます。

木枠のメリットは好きな位置に置けることです。

ちょっと自分でも調子にのって横幅が180cmの特大サイズを作ってしまいました。

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5 設置状況

各部屋に設置した個数(台数)は下記の通りです。

そこそこの数は必要でした。

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6 作成者・手間の程度・現在の形に落ち着くまで

仕切りは全てデイケア責任者のお手製です(なんといってもOTRなので)。

仕切りに関しては利用者様の行動パターンや導線などを考慮しながら作成しました。

例えば、リワークプログラム参加者の方は発言者の顔を見ることが多いので発言者が後ろにいればイスから振り返ってでも見るだろう。だから振り返ってもビニールで仕切られるよう仕切りを配置するということや、リワークではない一般デイケアプログラムの方は仕切りを増やしすぎると導線をふさぎ転倒リスクが上がるので机の配置で補うなど考慮しながら作りました。

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当院は4月下旬から5月いっぱい施設を閉鎖したのですが、その間、デイケアから院内のお手伝いに行きながらどのように設置するか、どのような材料を使うかなど試行錯誤し材質や配置を決めるのに結構な時間や手間が必要でした。

まず天井から落ちないか心配だったので、当初は机の上の置き型と吊るし型を両方を試作していきました。最初は180cm幅の吊るしタイプのサンプルを1つ作りぶらさげてみました。当時は透明テーブルクロスの0.3mm厚がやっと入手できただけだったので、多少重いがやむなしと思い0.3mm厚でサンプルを作り、吊るして1週間以上経過しても落ちないこと、風やエアコン風で揺れても落ちないことを確認したりもしていました。耐久試験のようなものでしょうか。こうして色々とやっているうちに時間が経ち、入手困難だった0.1mm厚のビニールが入手できるようになりました。0.3mmでも耐荷重が大丈夫だったのだから0.1mmを使えれば重さが約1/3になるのでこれなら吊るしても大丈夫だろうと確信が持てました。

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ビニール厚に関する思考錯誤がなくなり吊るしタイプでいけるとなったため、机上に置くタイプの試作はいったん中止できましたし、実は仕切りを作成せずフェースシールドを利用者全員に着用してもらおうとラミネートやクリアフォルダを使った試作も平行してやっていた(当時はフェイスシールドも入手困難で自作の道しかなかったですから)のでそれも中止できたため、吊るし型に注力できるようになりました。思考錯誤の時間や手間が減り作成が速く進むようになりました。

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1Fホールとリワーク室といった人が集まる所を閉鎖期間になんとか作成して、6月から開所。開所当初は仕切りのある部屋だけを使いプログラム数も絞って活動していましたが、プログラムを通常通りに戻していく中で他の部屋も仕切りが必要となったり、間引いていた1Fホールの机を元の数に戻す(増やす)必要が生じ、最も人が集まる1Fホールに関しては、2箇所にロープを張ってそこに切ったビニール袋を下げただけの簡易的な仕切りからを現在あるようなきちんとしたものを新たに作って吊す作業が必要となることもありました。

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当院のデイケアは6月下旬まではナース1名、PSW1名、OTの私1名の3名体制だった上に、私はリワークプログラムを午前も午後もフルに担当しており、さらに管理職なので会議やミーティングも多く忙しい中それなりに作るのは大変でしたがこれを作る作業は結構好きな作業で17時以降残るのもあまり苦になりませんでした。

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不思議なもので慣れると作るのも早くなります。だんだん作業スピードも速くなりますし、6月下旬から育児休業中の心理士さんが戻ってからは作成のための時間も多少とれるようになりました。最近は昼休みを何日かつぶせば置き型を2、3台分くらいはいっぺんには作れるようなくらい慣れてきています。最初は時間がかかるかもしれませんが木材のサイズやビスのサイズが決まってしまえば試行錯誤もありませんし、作業場の確保とそこに万力やキリ、ドライバなど工具もそろえて隙間時間にその部屋に入って作業できるようにしておけば効率よく作れるようになると思います。

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今回、外部施設からの問い合わせもあったりしたので8月8日にいったん書いてアップした記事を9月に入って加筆したり写真を増やして掲載しなおしました。

もし役立つようならば参考にしていただければと思います。

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