2019.07.05
私が精神保健福祉士としてけやきの森病院へ就職して6年が経ち、7年目の今年、総務課への異動が決まりました。長いようで短い6年間、精神保健福祉士として現場で働いてきた経験や思いを少し振り返ってみたいと思います。
私が就職して1~2年目はとにかく何をやっても怒られる年でした。受診、入院相談の受け方や退院支援、また患者様とのやり取り等全てにおいて上司に怒られていました。自分では何が悪いのか、どこを訂正すればいいのか分からず常に上司から「自分で考えなさい、考える練習をしなさい」と言われ混乱していたことを今でも忘れません(今も言われていますが・・・)。そのうち私は「どうすれば上司に怒られずに済むか」と上司の顔色ばかりを窺うようになっていました。
上司が怒るのも無理はないと思います。なぜなら当時の私は大学を卒業したてで、頭の中にあるのは大学の授業で習ったことだけ。教科書に書いてあることは絶対的に正しいし、その通りに支援をすれば間違いないと思い込んでいたのです。今思うと本当に恥ずかしいです。なぜなら支援に正解、不正解は存在せず、支援内容や方法だって無限にあります。その人がどんな思いで今まで生活し、入院した今何を考えどんな気持ちでいるのか、その気持ちに寄り添うことから支援は始まるのです。その人の気持ちや今後の人生を教科書に当てはめるのは本当に失礼なことだと今では思います。6年経った今でも私は本当の意味で患者様と向き合えているのか、また患者様が希望する人生を送って頂くためには何が必要で私に何が出来るのかを常に考えています。
7月から総務課へ異動になり、直接患者様と関る機会は減ると思います。しかし総務として病院職員が働きやすい環境を提供し、それが患者様の支援に反映されればと考えています。
今後ともよろしくお願い致します。
「K」